FC2ブログ

工学と情熱の間

出来てそんなにたってない(といってもここ2、3年の話ではありませんが)大学でおこなわれたシンポを聞きに、県庁所在地へ。

文化財保存についてのシンポジウム。最近その筋ではそれなりに名の知れた言葉になりつつあるIPMについてです。
ポピュラーな燻蒸薬剤だった臭化メチル(エキボンのことですな)が使えなくなったことも、IPMの追い風になっているのでしょう。

学ぶこともあり、「?」ということもあり、の有意義なシンポだったとは思うのですが、それよりもなによりも印象に残ったのは、昼休みの時に見学させて貰った、大学のピカピカ度合いと、バカ高そうな機材の充実度合いでした。
単純に「すごいなー」と思いました。あれだけ機材を揃えてれば、それなりの成果を残すことも難儀なことではないでしょう。実際色んなところで成果を残してるみたいです。
理系大学だからなのか、学費が高いからなのか、よくわかりませんが、ホント設備・機材の揃いっぷりは素晴らしいです。
そして、学部のうちから、そういう機材を手に取り、実践的な活動が出来るというのは、良いことだと思います。羨ましいところもあったりして。。。いや、羨ましいです。空調もしっかりしてるし。
関わっている人も、良い意味で「技術屋」なんだろうなぁーと思いました。こうした役割を担う人は、確かに必要なんだろうと思います。いわゆる「エンジニア」ってやつですね。



・・・但し。
但し、私は少し「危うさ」というか、「もろさ」を感じたことも否めません。
例えば「文化財を保存する」ということに関して、技術的な点については、かなり有用な部分もあり、学ぶべき点がすごくありました。この大学には。
でも、その先にあるものを意識しているようには、見えなかったのです。保存して、そしてどうするのか。もっと言うと、「何のために文化財を保存するのか」というものが、あまり見えてこなかったというのが、正直な印象です。
単に「昔の物だから貴重である。だから保存する」というのも、大事な理屈だと思います。むしろ、それは基本的な考え方であるとも言えます。でも、それだけで、はたして保存する「意味」はあるのでしょうか。

保存された物は、程度の大小はあれど、活用されてこそ意味があるのだと思います。展示に用いるのも、確かに「活用」ですが、それだけで本当に活用したと言い切れるのでしょうか。
保存した文化財をもとに、研究者としてやるべきことが、さらにあるはずだとも思うのです。
「保存して、そしてどうするのか」というのは、研究者の仕事なわけです。学術的な位置づけをおこなうという仕事です。
それを等閑に伏すのは、学問なのかな?という疑問が残りました。

何度も言うように、機材は充実してますし、素晴らしい技術を持った方もいらっしゃいます。特に、現代においては、そういった人材が求められるのかもしれません。

ただ、あくまで私個人の感想ですが、「『研究者』として熱意」みたいなものが、感じ取れなかったのも事実です。なんというんですかね、なかなか表現が難しいですが、基本にある研究者としてのポリシーというか、「自分は~ということを言いたいんだ」という主張というか・・・。

関わる素材・問題は一緒だったとしても、それに対する考え方は色々あるものだなと感じた一日でした。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

たっくんちゃん

Author:たっくんちゃん
冬は雪がドバーッっと降り、夏は盆地なので暑いというところに居住しております。
なにはともあれ、ガソリンの価格低下を、日々願う今日この頃です。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク